オフィスビル・事務所の空室対策10選|「家具付き」で差別化させる方法も紹介

最終更新日:2025/12/18

公開日:2025/12/17

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「テナント退去から半年以上経っても問い合わせすら来ない、内覧に来ても決まらない・・」このまま空室が続けば、ビルの収益性は下がる一方です。

多くのオーナー様が最初に考えるのは「賃料の値下げ」ですが、一度下げた賃料を再び上げるのは容易ではありません。安易な値下げ競争に巻き込まれる前に、まだ打つべき手は残されています。

本記事では、オフィスビルの賃貸経営において、コストを抑えつつ物件の競争力を高める具体的な空室対策を解説します。

市場トレンドを踏まえた「選ばれる理由」の作り方を知れば、築年数が経過したビルでも優良テナントを獲得することは十分に可能です。

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【オフィスの空室率】なぜ今、オフィスビルの空室が埋まらないのか?

空室対策を講じる前に、まずは「なぜ決まらないのか」という原因を冷静に分析する必要があります。「景気が悪いから」と考えがちですが、データを見ると市場全体は決して悪くありません。

それにもかかわらず苦戦を強いられている背景には、オフィス市場特有の「二極化」と「ニーズの変化」があります。

データが示す「回復」と「二極化」の現実

実は、東京のオフィス需要自体は回復基調にあります。

ザイマックス総研の調査によると、東京23区全体の空室率は2025年4月末時点で2.26%まで低下しており、コロナ禍ピーク時(4%超)から大幅に改善しています。

出典:ザイマックス総研|オフィス市場動向 2025

また、森ビル株式会社の調査でも、2023年末の空室率は5.8%と4年ぶりに低下へ転じました。

出典:森ビル|東京23区オフィスニーズに関する調査

これらのデータから分かる事実は残酷です。

上記の通り、オフィス需要は東京23区全体の空室率が2025年4月末時点で2.26%にまで改善するなど回復基調にあるものの、この恩恵は新築やハイスペックビルに集中し、築古ビルは「ただ募集を出して待つ」だけではテナントに選ばれず競合物件の中に埋もれてしまうという、二極化の状況が進行しています。

テナントが重視する条件は「安さ」から「快適性・効率」へ

競合に勝てないもう一つの要因は、テナントの意識変化に対応できていない点にあります。

リモートワークを経て、企業がオフィスに求める役割は「ただの作業場(広さと安さ)」から、「従業員が出社したくなる快適な空間(コミュニケーション)」へと変化しました。

さらに、スタートアップ企業を中心に移転の初期費用(内装工事費や家具購入費)を極力抑えたい」というニーズは増加しています。こうした変化を捉えず、旧来の「何もない箱」を貸し出すだけのスタイルでは、内覧までは進めても成約に至る確率は上がりません。

賃料値下げは最終手段!空室対策の3つの基本戦略

「空室が埋まらないなら家賃を下げるしかない」と諦めるのは時期尚早です。賃料ダウンは収益を直接圧迫するだけでなく、ビルの資産価値そのものを毀損するリスクがあります。

まずは以下の3つの視点で対策を検討しましょう。

【ハード面】第一印象を決める「共用部・専有部」の改善

内覧時の第一印象は、エントランスに入った瞬間から始まっています。薄暗い照明、古びた郵便受け、清潔感のないトイレなどは、それだけで検討候補から外れる要因になります。

大規模なリノベーションまでしなくとも、照明をLED化して明るくしたり、エントランスに観葉植物を置いたりするだけでも印象は大きく変わります。

専有部においては、OAフロア化や空調の更新など、現代のビジネス環境に最低限必要なスペックを満たしているか再確認が必要です。

【ソフト面】認知を広げる「募集活動・内覧対応」の強化

どれほど良い物件でも、その情報がテナントや仲介会社に届いていなければ意味がありません。

募集図面(マイソク)は魅力的に作られているでしょうか。写真は明るく、広角で撮影された高品質なものを使用していますか。

また、客付けをしてくれる仲介会社への営業活動(リーシング)も重要です。担当者と定期的に連絡を取り、物件の強みを伝えたり、成約時の報酬(AD)を弾むなどのインセンティブを用意したりすることで、優先的に紹介してもらえる可能性が高まります。

【条件面】入居ハードルを下げる「契約条件」の見直し

賃料そのものを下げずとも、契約条件を工夫することで「実質的なお得感」を出すことは可能です。

たとえば、入居後数ヶ月間の家賃を無料にする「フリーレント」を設定すれば、テナントは二重家賃の負担なく移転でき、オーナー側も契約上の賃料単価を維持できます。

また、敷金・礼金の減額や、保証会社の利用を前提とした敷金の引き下げなども、初期費用を抑えたい企業にとっては大きな魅力となります。

空室対策を始める前の2つのステップ

やみくもに対策を打っても、時間とコストが無駄になってしまう可能性があります。重要なのは、自社ビルの現状を正しく理解し、誰にアピールするのかを明確にすることです。

ステップ1:自社ビルの「強み」と「弱み」を客観的に把握する

まずはご自身のビルが持つ特徴を、客観的な視点で洗い出してみましょう。SWOT分析などのフレームワークを活用するのも有効です。

  • 強み (Strengths)
    • 駅からの距離、周辺環境(飲食店、銀行など)
    • 賃料の安さ
    • 天井高、窓の大きさ(開放感)
  • 弱み (Weaknesses)
    • 築年数の古さ、外観
    • 設備の旧式化(空調、トイレ、ネット環境)
    • 駐車場の有無
  • 機会 (Opportunities)
    • 周辺エリアの再開発計画
    • 近隣にスタートアップ企業が増えている
  • 脅威 (Threats)
    • 近隣への競合ビルの建設
    • 最寄り駅の乗降客数の減少

この分析を通じて、強化すべき点と、逆に「弱み」をカバーするような付加価値で勝負すべき点が見えてきます。

ステップ2:ターゲットとなるテナント像を明確にする

次に、どのような企業に入居してほしいのか、具体的なターゲット像(ペルソナ)を設定します。ターゲットを絞ることで、アピールすべきポイントや必要な設備が明確になり、対策の精度が格段に上がります。

  • 例1:IT系スタートアップ
    • 求めるもの:柔軟な契約期間、デザイン性の高い内装、高速インターネット回線、24時間利用可能なセキュリティ
  • 例2:士業(弁護士・税理士など)
    • 求めるもの:個室の確保しやすさ、プライバシー性、信頼感のあるエントランス、駅からのアクセス
  • 例3:サテライトオフィス
    • 求めるもの:小規模な区画、家具・什器付き、Web会議用のブース

「誰でもいいから入ってほしい」という姿勢では、結局誰にも響きません。自社ビルの強みを最も評価してくれるであろうターゲットに狙いを定めることが、空室対策の第一歩です。

即効性あり!オフィスビルの空室対策アイデア10選【費用対効果一覧】

ここでは、実際に効果が見込める具体的な対策をピックアップし、費用感と期待できる効果を整理しました。予算や状況に合わせて、優先順位の高いものから取り入れてください。

対策内容

費用感

即効性

期待できる効果

1. 共用部・専有部の徹底清掃

第一印象の向上、清潔感の演出

2. 照明のLED化・明るさアップ

低〜中

古さの払拭、省エネアピール

3. 募集写真のプロ撮影

Web閲覧数・問い合わせ数の増加

4. 敷金・礼金の減額/フリーレント

0円(収益減)

初期費用重視のテナント誘引

5. 仲介会社へのAD(広告料)増額

賃料1ヶ月分〜

紹介優先順位の向上

6. トイレ・給湯室のプチリノベ

女性社員や若手社員への訴求

7. セキュリティシステムの導入

企業のコンプライアンス要件対応

8. オフィスステージング(空間演出)

使用イメージの具体化、成約率向上

9. セットアップオフィス化(家具付)

中〜高

差別化、賃料アップ、早期成約

10. 用途変更(シェアオフィス等)

ターゲット層の抜本的な拡大

1. 共用部・専有部の徹底清掃

内覧時の第一印象は「匂い」と「清潔感」で決まります。特に築古物件の場合、エントランスのマット、ポスト周り、エレベーター内の汚れが目立つと、それだけで管理が行き届いていない印象を与えます。

日常清掃だけでなく、専門業者による床のポリッシャー洗浄やガラス清掃を入れるだけで、ビルのグレード感は一段上がります。専有部内のカーペットのシミや窓枠の汚れも、内覧前に徹底的に除去しておきましょう。

2. 照明のLED化・明るさアップ

「室内が暗い」は、テナントが成約を見送る大きな要因の一つです。古い蛍光灯をLED照明に交換するだけで、室内の照度が上がり、清潔でモダンな印象に生まれ変わります。

また、LED化は「省エネ」「電気代削減」というテナント側の実利的なメリットにもつながるため、営業トークのプラス材料としても有効です。

エントランスや共用廊下の照明も色温度を温かみのあるものに変えるなど、演出効果を意識しましょう。

3. 募集写真のプロ撮影

現在は、ほぼ全てのテナントがWebサイトで物件を検索してから内覧を申し込みます。つまり、写真映えしない物件は、内覧の土俵にすら上がれません。

スマホで撮影した薄暗い写真ではなく、プロのカメラマンに依頼し、広角レンズを使って明るく広々とした写真を撮影しましょう。

天気の良い日を選び、ブラインドを開けて自然光を取り込むだけでも、反響数は大きく変わります。

4. 敷金・礼金の減額/フリーレント

初期費用を抑えたいスタートアップ企業にとって、敷金・礼金は大きなハードルです。特に敷金を「賃料の12ヶ月分」から「3〜6ヶ月分」に見直すことで、検討対象に入る可能性が広がります。

また、賃料そのものを下げたくない場合は、入居後数ヶ月間の賃料を無料にする「フリーレント」が有効です。実質的な総支払額を下げつつ、募集賃料(=ビルの資産価値)を維持できる賢い戦略です。

5. 仲介会社へのAD(広告料)増額

客付けを行う仲介会社にとって、成約時の報酬(AD:Advertisement)は紹介のモチベーションに直結します。

特に競合物件が多いエリアでは、ADを相場より1ヶ月分多く設定するだけで、営業担当者が優先的に顧客へ紹介してくれる頻度が高まります。「どうしても決めたい」という時期には、期間限定でキャンペーンを打つのも効果的です。

6. トイレ・給湯室のプチリノベ

従業員の満足度を左右する水回りは、内覧時に厳しくチェックされるポイントです。特に女性社員の多い企業では、男女別トイレや温水洗浄便座の有無、パウダースペースの清潔さが必須条件となることも珍しくありません。

フルリノベーションが難しくても、便器の交換、鏡のサイズアップ、壁紙のアクセントクロス化など、部分的な改修(プチリノベ)で清潔感を演出しましょう。

7. セキュリティシステムの導入

情報漏洩対策やPマーク(プライバシーマーク)取得のため、入退室管理ができるセキュリティシステムを求める企業が増えています。

オートロックやカードキーシステム、防犯カメラの設置は、今やオフィスビルの標準スペックになりつつあります。

後付け可能なクラウド型入退室管理システムなど、比較的安価に導入できるサービスも登場しているため、検討の余地は大いにあります。

8. オフィスステージング(空間演出)

原状回復後の「何もない空間」は、清潔感こそありますが、テナントにとっては「ここに何人座れるのか?」「会議室はどう配置すればいいのか?」というイメージが湧きにくいものです。

そこで有効なのが、家具やインテリアを仮配置してモデルルームのように見せる「オフィスのステージング」です。


特に「カグオクオフィス」のようなAIを活用したレイアウト生成サービスを使えば、その物件に最適なデスク配置や会議室の動線を視覚的に提案でき、内覧者の入居意欲を強力に後押しします。

9. セットアップオフィス化(家具付)

ステージングを一歩進め、設置した家具や内装をそのまま使える状態で貸し出すのが「セットアップオフィス」です。テナントは入居工事の手間と費用を大幅に削減でき、パソコン一つで即日業務を開始できます。

オーナーにとっては、家具という付加価値を乗せることで周辺相場よりも高い賃料設定が可能になり、他物件との圧倒的な差別化要因となります。

10. 用途変更(シェアオフィス等)

上記の対策を行っても長期空室が続く場合、通常の賃貸借契約では需要がない可能性があります。

その場合、フロアを小分けにして「シェアオフィス」や「レンタルオフィス」、あるいは「貸し会議室」などに用途を変更するのも一つの手です。

運営の手間や改装コストはかかりますが、ターゲット層をガラリと変えることで、新たな収益源を確保できる可能性があります。

低予算ですぐに取り組める対策

まずは「写真撮影」と「清掃」から見直すのが鉄則です。特にWeb検索が当たり前の現在、募集サイトに掲載される写真のクオリティは問い合わせ数に直結します。

薄暗い写真は避け、晴れた日に撮影した明るい写真に差し替えましょう。また、内覧時にはスリッパを新品にする、芳香剤でほのかな香りを漂わせるといった細かな配慮も、テナントの心理にプラスに働きます。

空室対策にかかる費用と投資回収の考え方

空室対策、特にハード面の改修には当然コストがかかります。ここでは、各施策の費用相場と、投資した費用をどのように回収していくかの考え方について解説します。

各施策の費用相場一覧

工事の規模や仕様によって大きく変動しますが、一般的な目安は以下の通りです。

施策内容

費用目安(坪単価)

備考

共用部(トイレ)

150万円~/箇所

洋式化、内装一新の場合

共用部(エントランス)

200万円~

デザインや規模による

専有部(内装リノベ)

10万円~30万円/坪

スケルトン、デザイン内装など

セットアップオフィス化

15万円~40万円/坪

内装工事費+家具・什器費用

ネット回線増強

50万円~

ビル全体の設備更新の場合

個別空調への更新

50万円~/系統

-

投資回収シミュレーションの簡易モデル

例えば、坪単価20万円をかけて50坪の区画をセットアップオフィスにした場合を考えてみましょう。

  • 投資額:20万円 × 50坪 = 1,000万円
  • 改修前の賃料:坪1.5万円 → 月額75万円
  • 改修後の想定賃料:坪1.8万円 → 月額90万円(月額15万円の賃料アップ)

この場合、賃料上昇分(月15万円)だけで投資額を回収するには、1,000万円 ÷ 15万円 ≒ 67ヶ月(約5年半)かかります。

しかし、重要なのは、もし改修せずに空室期間が1年続いた場合の機会損失(75万円 × 12ヶ月 = 900万円)と比較することです。

投資によって空室期間を短縮できれば、回収期間はさらに早まります。このように、単にコストを見るのではなく、将来得られる収益や、対策しなかった場合のリスクも踏まえて総合的に判断することが大切です。

空間のポテンシャルを引き出す「オフィスステージング」

原状回復後の「何もない空間」は、清潔感こそありますが、テナントにとっては「ここに何人座れるのか?」「会議室はどう配置すればいいのか?」というイメージが湧きにくいものです。

そこで有効なのが、家具やインテリアを仮配置してモデルルームのように見せる「オフィスステージング」です。

しかし、「プロのコーディネーターに依頼すると高い」「どの家具を選べばいいかわからない」という課題もつきものです。そこで活用したいのが、AIで簡単にオフィスステージング画像を生成できる「カグオクオフィス」のAIオフィスステージング画像生成サービスです。

カグオクオフィスで実現するAIオフィスステージング

カグオクオフィスでは、ビジネス空間の印象を整えるための高度なレイアウト生成に対応しています。

  • オフィス専用のレイアウト生成
    • 一般住宅とは異なる、オフィスならではの動線や配置を提案。
  • 具体的な機能スペースの表現
    • 執務席だけでなく、会議室、受付、今どきの集中ブースなどもリアルに表現可能。
  • AIによる自然な構成案
    • 物件の形状や広さに合わせ、最も効果的で使い方が想像できる構成をAIが生成します。
BeforeBefore
AfterAfter

何もない部屋を見せるよりも、AIによって最適化されたレイアウトと家具でステージングされた空間を見せることで、内覧者の「入居後の働くイメージ」を強力に喚起できます。

※物件規模や構成により料金プランが大きく異なるため、詳細は会員登録またはお問い合わせいただいた方へ個別にご案内しております。

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【反響率UP】オフィス特化型サイトでの活用・掲載テクニック

作成したAIオフィスステージング画像は、単に手元で眺めるだけでは意味がありません。「オフィスナビ」や「三鬼商事」などが運営するオフィス検索サイトに掲載し、移転検討中の企業担当者の目に触れさせることで真価を発揮します。

ただし、B2B取引が中心となるオフィス市場だからこそ、掲載には押さえておくべき作法があります。

1. 「レイアウト参考図」として明確に区別する

オフィス特化型のポータルサイトでは、正確な情報提供が何より重視されます。

画像を掲載する際は、画像内やキャプションに「※画像はAIによるレイアウトシミュレーションです。現況を優先します」という注釈を必ず記載しましょう。

多くのオフィス検索サイトでは、通常の「室内写真」とは別に「レイアウト図面」や「参考イメージ」の掲載枠が用意されていることがあります。

プラットフォームの運営担当者に相談し、適切な枠に掲載することで、誤認を防ぎつつ物件のポテンシャルをアピールできます。

2. 「殺風景な空室」と「セット使用例」の対比効果

反響率を最大化する鉄則は、画像の掲載順序です。1枚目は「ありのままの清潔な空室写真(または図面)」を見せて物件の信頼性を担保し、2枚目・3枚目にカグオクオフィスのステージング画像を配置します。

オフィス移転の担当者は「この広さで本当に全員座れるか?」という不安を常に抱えています。

「殺風景な部屋(Before)」の次に「機能的なオフィス空間(After)」を見せることで、「この物件なら、今の課題を解決できる」という具体的なイメージ(納得感)を与え、詳細ページへの滞在時間を伸ばすことができます。

殺風景な部屋(Before)Before
機能的なオフィス空間(After)After

3. キャプションで「収容人数」というスペックを示す

おしゃれな雰囲気だけでは、企業の意思決定者は動きません。画像を掲載する際は、キャプション(画像説明文)に「レイアウト例:執務席20名+会議室6名+集中ブース2基」のように、具体的な収容人数と機能をスペックとして記載しましょう。

さらに、「このレイアウトのまま家具付き(セットアップ)での契約も相談可」と添えれば、単なるイメージ図が「初期費用削減ソリューション」へと進化し、経営層や財務担当者にも刺さる強力な営業ツールとなります。

【注目】「セットアップオフィス」が最強の差別化になる理由

ステージングでイメージを喚起するだけでなく、その家具を「そのまま使える」ようにしたのが「セットアップオフィス」です。現在、最も注目を集め、高い成約率を誇っているこの手法は、空室対策の切り札と言えます。

入居テナントの「初期費用削減」が最大の決め手に

一般的なオフィス移転では、テナントは入居後に内装工事を行い、家具を揃える必要があります。通常なら数百万円以上のコストがかかる上、退去時には原状回復の費用も発生してしまいます。

しかし、セットアップオフィスであれば、これらの初期費用を大幅にカットでき、パソコン一つですぐに業務を開始できます。「イニシャルコストを抑えたい」「手間をかけずに移転したい」という成長企業のニーズに、これ以上ないほど合致するのです。

賃料アップも狙える?付加価値が生む収益構造

オーナー視点でのメリットは、単なる空室解消にとどまりません。内装や家具という「付加価値」を提供することで、周辺相場よりも高い賃料設定が可能になります。

テナント側も「自分で工事や家具購入をするコスト」と比較すれば、多少賃料が高くてもトータルでお得であると判断します。

つまり、セットアップオフィス化は、空室対策であると同時に、ビルの収益性を高める投資でもあるのです。

導入コストを抑える「中古・サブスク家具」の賢い活用法

「家具付きが良いのはわかるが、新品で揃えるとコストがかかりすぎる」と懸念されるオーナー様も多いでしょう。確かに、すべて新品の高級家具で揃えれば投資回収に時間がかかります。

そこで活用したいのが、高品質な中古オフィス家具です。

企業の移転サイクルが早まる中、使用期間が短く、新品同様の状態のまま市場に出回るブランド家具が増えています。これらを活用すれば、定価の数分の一のコストで、高級感のあるオフィス空間を作り上げることが可能です。

カグオクオフィスでは、前述のAIによるレイアウト提案に基づき、コストパフォーマンスに優れた中古家具で実際にセットアップを行うことも可能です。

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よくある質問(FAQ)

Q. 本当に家具付きにするだけで需要はあるのでしょうか?

A. はい、確実に需要は増えています。特にスタートアップや外資系企業、プロジェクト単位で動く企業などは、入退去の手間とコストを最小限にできる物件を優先的に探しています。

Q. ステージングとセットアップオフィスの違いは何ですか?

A. ステージングは主に「内覧時の演出」を目的とし、契約時に家具を撤去する場合もありますが、セットアップオフィスは「家具付きで貸し出す」ことを前提としています。

Q. セットアップオフィスにする場合、どの程度のリノベーションが必要ですか?

A. フルリノベーションである必要はありません。壁紙と床を清潔感のあるものに張り替え、デザイン性の高いデスクとチェアを配置するだけでも十分な効果があります。重要なのは「ここで働くイメージ」が湧くかどうかです。

Q. リノベーションの補助金や助成金はありますか?

A. はい、国や地方自治体が提供する補助金・助成金制度が利用できる場合があります。

例えば、省エネルギー性能を高める改修(LED照明への交換、高効率空調への更新など)や、耐震補強工事、バリアフリー化などが対象となることが多いです。お持ちのビルがある自治体のウェブサイトを確認するか、専門家に相談してみることをお勧めします。

Q. 空室対策はどこに相談すれば良いですか?

A. 解決したい課題によって相談先が異なります。

  • 賃料査定・リーシング(客付け): 不動産管理会社や仲介会社
  • 大規模なリノベーション: 設計事務所や建設会社

もし、「工事までは踏み切れないが、募集時の反響(問い合わせ)を増やしたい」「物件のポテンシャルを可視化してアピールしたい」とお考えなら、AIオフィスステージングを提供する「カグオクオフィス」にご相談ください。ご相談はこちらから

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Q. 地方都市のオフィスビルでも対策は有効ですか?

A. もちろん有効です。むしろ、競合となるビルの数が都心部より少ないため、適切な対策を打つことでエリア内で圧倒的な競争優位性を築ける可能性があります。

地域の企業ニーズ(例えば、駐車場台数の確保や、地域住民向けのコワーキングスペース併設など)をきめ細かく汲み取った対策が成功の鍵となります。

まとめ:選ばれるビルへの転換は「テナント目線」の追求から

オフィスビルの空室対策に魔法のような特効薬はありませんが、正しい戦略は存在します。市場環境を理解し、物件の基本スペック(ハード)と募集活動(ソフト)を見直し、そして「テナントが何を求めているか」に寄り添った付加価値を提供することが成功への近道です。

まずは「オフィスステージング」で空間の可能性を可視化し、さらには「セットアップオフィス」への転換でテナントの移転コスト削減という切実なニーズに応える。これらはオーナー様にとっては他物件との差別化と収益向上を同時に実現できる強力な一手です。

賃料を下げて消耗戦に挑む前に、まずは「空間の価値」を高めることから始めてみませんか。

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項目

内容

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(従量課金)

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カグオク編集部

カグオク編集部

カグオク編集部は、不動産テックやAIに精通した専門家たちで構成されています。私たちは、これからホームステージングを始める皆様に「最小コストかつ最短で空き部屋対策を行い、反響率を向上させる」ための情報を提供することを目指しています。 運営元:カグオク株式会社